疲れない、つらくない登山、その登り方と下り方

山登りはつらくない

 

登り方なんて、普通に歩けばいいんでしょ。

その通りです。

歩くだけです。

 

しかし、それなりに疲れにくい歩き方というものがあります。

私も最初は、まだ若かったこともあり、たいしたことないだろうとタカをくくっていたら、途中からバテバテになって、とてもつらかったことを今でもはっきり覚えています。

 

それでは、押さえるポイントを一つずつ見ていきましょう。

これらのポイントを抑えれば、登山はずーっと楽しくなりますよ。

 

ザックは正しく背負う

以前に、ご紹介した記事があるのでそちらもご参照ください。

 

ザックを正しく背負わないと必ず肩が痛くなります。

一度痛くなると、治るのに時間がかかります。

また、歩いているうちに少しずつベルトが緩むことがあるので、少しでも違和感があったら、夫婦(パートナー)で確認しあうことも大切です。

 

小幅でゆっくり登る

最初から最後まで、小幅でゆっくり登ってください。

一番重要なポイントです。

 

人それぞれ、体力も経験もちがいます。

他の人のスピードは無視して、マイペースでゆっくりと歩いてください。

どれだけ抜かれても気にすることはありません。

 

実はこれ簡単なようで、意外とできない人がいます。

それは、最初はゆっくり歩き始めるのですが、そのうちに体が慣れてくると、ついハイスピードになってしまうのです。

 

慣れた健脚の人ならそれでもかまいませんが、そうでない場合はそのうちバテてきます。

一度バテると、なかなか元に戻りません。

 

とにかく、淡々と小幅でゆっくりとしたリズムで、歩いてください。

それでも、知らないうちに結構の距離を歩いています。

 

最初からハイスピードで自分を追い抜いて行った人が途中でバテてしまって、こちらが逆に追い抜き返すことはよくあることです。

 

もちろん、夫婦二人での登山では、遅い人に合わせることは言うまでもありません。

 

休憩は短めに

登山は長い時間をかけて歩きます。

必ず途中で、休憩をとることが大切です。

 

登山を始めて間もないうちは、30分毎に一回程度の休憩をとってもいいでしょう。

少し慣れてきたら、1時間に一回程度の休憩をとるようにします。

 

その休憩時間は、5分以内です。

できれば、行動食を食べたり、水分をとる程度にしてください。

特に着替えをしない限り、ザックも背負ったままでいいでしょう。

 

一般的に書籍やテレビなどでは、1時間ごとに10分程度の休憩をとるのがいいとされていますが、10分も休むとせっかく温まった体が冷えてしまい、適度に上がった心拍数も元の状態に戻ってしまいます。

一度元に戻ると、次の登り始めがまたつらくなってしまいます。

 

あくまでも、疲れない登り方ということでご紹介しましたが、もちろん、景色のいいところでのお弁当タイムも、全然OKですよ!

休憩後の歩き出しは、ゆっくりが疲れないコツです。

 

登りも下りも段差はできるだけ小さいところを選ぶ

登山道には大きな石や岩、中には階段があるところもあります。

そんなときは、できるだけ段差の小さいところを選んで、歩を進めてください。

 

登りの場合は、できるだけ足を高くあげなくても済むように、下りの場合は、できるだけ落差の小さいところに足を下ろしてください。

 

登りは、バテ防止と足の筋肉疲労を最小限にすることを考えます。

下りは、特にひざを守ることを考えます。

 

登山は長丁場です。

体力温存スタイルが大切です。

最初はよくても、途中で力尽きてはどうしようもないですからね。

 

登りも下りもストックを使う

 

 

ストックを使っていない人も大勢いますが、頻度の少ない登山者はストックの使用をお勧めします。

 

ストックを使うことで歩きが安定します。

その安定が、わずかではありますが、足への負担を減らしてくれます。

下りは、わずかながら、腕が体重の一部を支えてくれる場面も多々あります。

長い時間の間には、大きな差となります。

 

ストックの動かし方はあまり頭で考えることなく、本能のおもむくままに突けば、右足と右手が同時に出るようなことはないと思います。

 

ストックの長さは、下りは登りより少し長くしてください。

ストックは、自分より前方に突くものなので、下りの場合は突く場所が少し下方になることがその理由です。

極端に長くする必要はありません。

傾斜は一定ではないですからね。

 

着替えは適宜おこなう

以前にも服装編でご紹介しましたが、登り始めからしばらくすると、次第に熱くなって汗をかき始めます。

 

躊躇してはいけません。

安全な場所を見つけて、すぐに一枚脱いでください。

 

そののち標高が上がってくると冷えてくることがあるので、ザックの一番上のところにくしゃくしゃのまま放り込んでおくのがいいと思います。

 

逆も同じで、冷えてきたと思ったら、すぐに一枚羽織ってください。

 

着替えに我慢は禁物です。

体力を奪う原因の一つです。

 

水分と行動食をこまめにとる

こまめのタイミングは言葉で表すのは難しいのですが、どちらも言えることは、体が欲する前に摂取してくださいということです。

おおよそ、30分毎くらいでしょうか。

 

つまり、のどが渇く前、おなかがすく前に飲んでください、食べてくださいということです。

その量もどれくらいがいいのかは難しいのですが、水分なら2口程度、行動食なら軽く手のひらに2杯程度と言ったらいいでしょうか。

 

ちなみに、行動食というのはエネルギー補給です。

つまり、カロリーの摂取です。

したがって、炭水化物系がメインとなります。

米菓子でも菓子パンでもOKですが、できれば塩分のあるものがお勧めです。

 

具体的な行動食については、また別の機会にご紹介します。

 

これらは、あくまでも目安です。

個人差もあってどれが正しいということはありません。

暑い夏の日には、多少水分の量が増えるかもしれません。

 

歩きながら摂取する人もいますが、安全を考えて、立ち止まって摂取することをお勧めします。

 

 

 

水分にクエン酸を加える

アミノ酸のサプリを飲む

この二つについては必須ではありませんが、私の経験上、クエン酸とアミノ酸サプリをとることで、疲労度が軽減されるような気がします。

 

気がしますというのは、全く同じ条件で、摂取しなかった時と摂取した時の比較ができないからです。

ひょっとしたら、本当に気のせいかもしれませんが、疲労感が少ないのは事実です。

 

クエン酸は粉末状のものをペットボトルの水に適量入れて溶かし、通常の水分補給として摂取します。

少し酸っぱくなりますが、これだけでも少し楽になるような気がします。

アウトドアショップにも、水と混ぜる専用のクエン酸があります。

※水の変わりに、スポーツドリンクでもOK

 

アミノ酸サプリは、私の場合、登り始めとその日の行動が終わった後にスティック状の袋に入ったものを、一袋ずつ摂取します。

 

いろんな種類のサプリがありますので、アウトドアショップで確認してみてください。

 

 

少し長くなりましたが、ポイントは抑えてあります。

以上のことを守って登れば、よほどの体調不良でない限りつらくない登山が可能となります。

 

もちろん、登山を始めたばかりの人は、一日の歩く距離や時間を短くすることや、通常のコースタイムよりも長く見ておくことが大切です。

 

最初の登山がつらくなかったら、またどんどん行きたくなりますよ!

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