低山登山にも危険がいっぱい、最低限の装備は必要 ザック編
低山の日帰り登山なら、ザックは必要ないのでは?
もちろん、何日も縦走するような大きなザックは必要ありませんが、それでも少なくとも30L程度の容量はあったほうがいいような気がします。
行く山や、日数によってその都度ザックを使い分けられるならいいのですが、実際は、一つのザックでいろんな山に行くことのほうが多いと思います。
私の場合、低山の日帰り登山でも、往復5時間以上かかるような場合は40Lのザック。
北アルプスでの連泊縦走の場合も、山小屋泊りの場合はこの40Lザックを使用します。
テント泊の場合は65Lのザックを使用します。
あと、これをザックと呼んでいいのかわかりませんが、ほかにも折り畳み式の小さいのを一つ持っています。
この小さいのは、どちらかというと、アタックバッグとして大きなザックの中に入れて持っていく程度の大きさのものです。
ちなみに、アタックバッグとは、例えば大きなザックは山小屋やテントに置いておいて(デポしておいて)、そこを拠点として、ちょっと離れた山を往復するような場合に使用するものです。
アタックバッグの中には、必要最小限の飲料水とか、貴重品とか、万が一のための雨合羽など、場合によっては、その離れた山で食事をするための食糧や、お湯を沸かすためにガスバーナーやコンパクトな鍋を入れていくこともあります。
ザックはメーカーによっていろんなタイプがありますが、デザインや背負った時の感覚で気に入ったものを選択すればいいと思いますが、メーカーによっては、同じ容量表示でも、容量以上にたくさん詰め込むことができるものあり、実際目で見て、お店の人に聞いてみることが大切です。
購入の際には、できればお店の人に一度ベルトの長さを調整してもらい実際に背負ってみることをお勧めします。
背負い方にもコツがあります。
ザックはベルトの締め方ひとつで肩や腰にかかる負担が随分違ってきます。
基本、ザックは肩で背負うものではなく、腰で受け止めるものだと思っても間違えないでしょう。
テント泊のような重量のあるザックを背負うときは、特にその感覚が重要になってきます。
肩で背負う感覚でいると、すぐに肩が痛くなって、長時間の登山では長続きしません。
腰で受け止めるためには、ザックは最初腰ベルトから締めます。
ザックにもよりますが、腰骨あたりで締めます。
そして次に、左右の肩ベルトのそれぞれの真ん中あたりにある下向きに引っ張ることのできるベルトを調整して、ザックを背中に寄せます。
そして、左右の肩のところにあるベルトを締めすぎないように、ザックが軽く背中に触れるくらいに前方に引っ張ります。
最後に、胸の上部で左右の肩ベルトから出ているチェストベルトを軽く締めて完了です。
言葉では難しいのですが、お店の人も教えてくれますし、実際の感覚は自分自身しかわからないので、何度も経験するしかありません。
調整が終わった後は、パートナーに左右のベルトのバックルの位置と余ったベルトの長さを見てもらいましょう。
ほぼ左右とも同じ位置、長さが理想です。
この左右のバランスがおかしい場合、肩への負担が左右どちらかに偏っています。
偏っていても、最初はなんともありませんが、途中から肩が痛くなり始めます。
ザック選ぶときは、是非この背負い方で実際に背負ってみてください。
そのザックが自分の体にしっくりくるかどうかの一つの判断材料になります。
最後に、付け加えですが、雨に備えてザックカバーもそろえてください。
最近では、ザックを買うとザックカバーが最初からついているものもあります。
一度、確認してみてください。
最後に、ザックにとても役立つ情報があります。
ザックの中に大きなビニール袋を入れて、その中に荷物を入れてください。
そうすることで、雨が降っても中身が濡れなくて済みます。
ザックカバーも防水の役割があるのですが、長時間の雨のときは、どうしてもザックとカバーのスキマから雨が入り込み、中のものが濡れてしまいます。
着替えなどが入っている場合は、絶対に濡らしたくないですからね。
是非お試しください。