登山での水分補給の内容と摂りかた

水はただ飲めば良いというわけではない

 

これまで、簡単に水分補給について触れたことがあります。

今回は、実際にオススメする水分補給について、もう少し突っ込んで説明します

 

 

一番のオススメはスポーツ飲料

スポーツ飲料と一口に行っても、いろんな種類があります。

共通していえることは、水分の体への吸収のよさと、ナトリウムの補給ができることです。

 

普通の水でも水分は体に吸収されますが、体に吸収されやすいほうが無駄にトイレが近くならずに済みます。

 

ナトリウムは、すなわち塩分ですが、汗をたくさんかく登山では補給する必要があります。

食事から摂るということもできますが、スポーツ飲料ならナトリウムの摂取も簡単です。

 

スポーツ飲料は一般にカロリーが高いと言われます。

なかには、同じブランドでも低カロリーバージョンがありますが、登山の時は行動食でカロリーを補充するくらいなので、普通のバージョンでいいです。

 

ただし、甘さに抵抗のある人は、低カロリーバージョンのほうは多少甘さが少ないのでいいかもしれません。

 

水道水なら、粉末のスポーツ飲料サプリメントを使う

日帰りなら、持ち運ぶ水分量を全てスポーツ飲料にすることが出来ますが、何泊もするような場合、全ての日数分スポーツ飲料を持ち運ぶことは出来ないので、途中の山小屋などで水分を補充する必要があります。

 

山小屋にもスポーツ飲料は売っていますが、山小屋値段はかなり割高です。

宿泊するなら水は無料のところが多いので、その水に自宅から持参した粉末のスポーツ飲料サプリを水に混ぜるという方法があります。

 

粉末サプリはスーパーのプライベートブランド製品なら安く手に入れられるので、使わない手はないです。

もちろん、日帰り登山でも自宅で作って最初から持って行ってもいいですけどね。

 

ちなみに、私の場合はクエン酸の入った粉末サプリメントをよく利用します。

クエン酸によって疲労の回復度が違うように感じます。

 

毎回の登山で同じ体調ということはないので、一概に比較は出来ませんが、クエン酸が効いている感じはあります。

 

アミノ酸も疲労回復にいいということで、アミノ酸入りのもありますが、私は、水に混ぜないタイプのアミノ酸サプリメントを利用しています。

 

コーヒーやお茶は利尿作用でトイレが近くなる

登山にハイキングにコーヒーやお茶は定番のようですが、登山では、利尿作用のある飲み物は控えたほうが無難です。

 

日帰り登山で、山頂でビールを飲む人もいますが、絶対やめましょう。

トイレに行きたくなるというだけでなく、車の運転と同じでとても危険です。

ビールを飲んだ後は下りなので、よりいっそう危険です。

 

実は昔、私も経験があります。

夏の暑い日でしたので、つい山頂の山小屋でビールを飲んでしまいました。

頂上で宿泊なら問題はないのですが、日帰りでした。

 

高所でのアルコールは酔いやすく、アルコールとそれまでの登りによる疲労感と危ない足取りの下山で苦労したことを覚えています。

 

普通の水も持っていくと、調理や飲み水に使えます

山頂でカップラーメンを作ったりコーヒーを飲むとことがあります。

その水は飲み水とは別に持っていきましょう。

 

私は折りたたみ式のビニールの水筒に水を入れてザックに忍ばせます。

中の水を使用した後は、折りたためるので、軽くてコンパクトに収納できます。

この水は、調理だけでなく、いざというときの非常用の水にもなります。

少し重くなりますが、二人分で500ccくらいの量を持っていきます。

 

ペットボトルを賢く利用する

ペットボトルの使い捨ては環境に悪いので、専用の水筒に水を入れて持っていく人も大勢います。

 

大賛成です。

でも、普段からペットボトルを使っていて登山のときだけ使わないというのなら少し考えてしまいます。

 

私は、ペットボトル派です。

もちろん、使ったペットボトルは必ず家までもって帰ります。

 

ペットボトルの一番のメリットは、軽さです。

登山用に軽い水筒も売っていますが、ペットボトルにはかないません。

 

私はいつも、ペットボトルのスポーツ飲料を購入して、中身がなくなったら今度は普通の水を入れて中にサプリメントを混ぜ使います。

 

人によっては、システムハイドレーションといって、ザックの中にビニール袋状の専用の水筒を入れて、チューブを通して水を飲んでいる人もいます。

 

わざわざ、水筒を取り出す必要がないので、とても便利です。

残念なのは、中に入れるのは普通の水にしてくださいとなっていることです。

山岳マラソンの人はよく使っていますね。

 

持って行く水の量

これを一概に言うのはとても難しいのですが、私の場合、日帰りなら、500ccのペットボトル2~3本、何泊かする北アルプス縦走の場合は、500ccのペットボトル3~4本。

プラス、普通の水を別の水筒に500ccほど持って行きます。

 

かなりの重量になりますが、水筒の500ccは夫婦二人のうち片方だけが持ちます。

私ですけど。

 

ネットなどで検索すると、必要水分量(ml)=体重(kg×行動時間(H×5(mlというのがありますが、天候、季節、標高差などによっても違ってきます。

 

私の場合、登山を始めた頃と今を比較すると、必要な水分量は少なくなっています。

登り方と飲み方が変わってきたことで余分な水を持つことがなくなったからです。

 

ガシガシ登るとより水分が必要になる

のどが渇く前に少しずつ飲む

この二つが持参する水分を最小限にするコツです。

忘れないでくださいね。

 

水を補充できる箇所をあらかじめ調べておくことも、余分な水を持たない方法の一つです。

 

低山は途中で水を補充することは難しいのですが、下りは必要な水分量も少なくなります

ちなみに、私の場合、下山までに全ての水を使い切ったことは今までにありません。

 

などなど、後は経験を積んであなたにあった水分持参量を見つけてください。

 

 

一つオススメがあります。

真夏の登山ではペットボトルの一本を完全に凍った状態で持って行きます。

 

少し解けた状態で、途中で飲む冷えた水は最高です。

一度お試しください。

 

そして最後に一つ注意です。

 

山には、一見きれいな水が流れている箇所がいくつもあります。

しかし、自然の水は、飲料可として名記されていない限り絶対に飲まないでください。

 

山には野生生物が住んでいます。

排泄物の菌だって普通に水に入っていると考えるべきです。

 

きれいな水でも、手や顔を洗ったりする程度にしておいたほうが無難です。

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