登山での必需品 服装編
登山用の服装
これと言って問題なさそうですが、実は大ありです。
登山は汗がたくさん出ます。
この汗は、衣服に浸み込みます。
山は上に登るほど気温が下がります。
服に浸み込んだ汗がなかなか蒸発しないと、体を冷やし続けることになり、やがて体温が下がり体力を奪われます。
そして寒さを感じるまでになったら危険信号です。
暑い夏はそれでもいいような気がしますが、長時間体を冷やし続けることは低体温症につながります。
私は低体温症になったことはありませんが、以前、北アルプスの南岳に登った際に、女房がその症状に似た体験をしました。
少し寒い、でも何とかなりそう。
寒くなってきたけど、まだ頑張れる。
しばらくして、急激に寒くなる。
寒すぎてどうしようもない。
体が動かない、歩くこともできない。
死の恐怖を感じる。
すぐに、風にないところに移動して、乾いたシャツに着替えてから、重ね着によって暖かい格好をしました。
しばらくして、寒さも収まって、少し食べものを口にしました。
やがて、体力も気力も少しずつ戻ってきて、また歩き始めることができました。
この時、私は最初、彼女には、面倒くさくても体の暑さ寒さによって服を脱いだり、着たりすることを口酸っぱく言っていました。
でも彼女は、それを甘く見ていました。
合わせて、水分と行動食を少しずつ摂取することも促していました。
それらについても、彼女はなめきっていて、のどが渇いてから、おなかがすいてからしか摂取していませんでした。
というか、この時はそれまでほとんど飲まず食わずで歩いていました。
おそらく、飲まず食わずの状態が、体の冷えと相まって急激に体調不良を起こしたと思われます。
話はすこしそれましたが、山の天気はたとえ低い山であっても、天候が急変することもあります。
平地なら曇りで済むところが、山では雨になったり、その上風が吹いて気温以上に体感温度が低く感じられることがよくあります。
登山用の衣服は少しお高いですが、それなりの理由があるのです。
日帰りの低山程度なら、ユニクロのドライシャツなどでもいいと思いますが、少なくとも綿の布地(コットン)はだめです。
ポリエステルなどの化学繊維なら大丈夫です。
登山用の防寒着の多くは、写真のように巾着袋が付いていて、ザックの中でスペースを最小限に抑えることができます。
また、雨はいつ降るかわかりません。
通気性のあるレインウェアは必須の持ち物です。
ゴアテックスをお勧めします。
レインウェアは、定期的に専用の防水スプレーをすることをお勧めします。
他にも大事なのは、下着です。
これも速乾性のものでないと、体温を奪う原因となります。
少し高いですが、登山用の防臭抗菌であればなおいいでしょう。
そして意外と靴下にも注意を向けてください。
これも登山用にしてください。
登山靴を履いての夏の登山で、足先が冷たくなることはありませんが、適度な厚みと速乾性で長時間快適で疲れにくいのは間違いありません。
いつもの靴下の重ね履きは絶対後悔します。やめましょう。
最後に帽子です。
夏、冬関係なく帽子は必要です。
夏は直射日光を防いでくれるのは当たり前ですが、少しくらい枝が頭をこすっても頭を防いでくれます。
多少の雨なら、髪の毛が濡れることもありません。
寒いときは、その寒さを防いでくれます。
頭はよく汗をかくところです。
夏はすぐに蒸れます。
なので速乾性をお勧めします。
暑い夏は網の帽子という手もありますが、突然の雨と日差しを考えて、化学繊維でできた、ふち付きのものがいいでしょう。
以上、低山の日帰り登山を想定して紹介しましたが、北アルプスの縦走などの場合は、さらに着替えが必要ですし、重ね着する服も多少増えます。
しかし、以上のことは高山にも当てはまります。
そして基本は、重ね着です。
暑いときは脱ぐ、寒いときは着る。
我慢しないでその都度着替えることが重要です。
着替えに少し時間をとられても、そのあとの快適さを考えたら絶対我慢しないほうがいいです。
まとめ
登山の服装は速乾性のものを使用する
レインウェアは必須の持ち物
靴下も帽子も登山用にする
我慢しないで、暑いときは脱ぐ、寒いときは着る
登山用の服装はお金がかかりますが、時には命を救ってくれます。
最近は、デザインも考えられていて、古臭い登山のイメージとは違うおしゃれなものもたくさんあるので、楽しみながら選べるのでいいですね。
登山用品は高価ですが、長持ちします。
15年以上使っているものも普通にあります。
でも、新しいものはそれなりに、高機能で軽くなってたりします。
やっぱり新しいものが欲しくなりますよね。
悩ましいところです。