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緊急事態に備えてエマージェンシーキットを揃えよう
以前、登山での必需品をご紹介しましたが、緊急時のための必需品については、改めてということでした。
早速始めましょう。
ツエルト
簡易テントのことです。
ビバークするときに使用します。
ビバークとは緊急時に山の中で一夜を過ごすことを言います。
テントといっても、ほとんどナイロンのシートみたいなものですが、いざという時は雨風を多少なりとも防いでくれます。
テント泊でもないのにテントを持っていくの?なんて驚いてはいけません。
袋に収納された状態では、握りこぶし二つ分くらいの小さくて軽いものです。
目立ちやすいあざやかな黄色になっています。
使い方も一つだけではなく、座った状態で毛布にくるまるようにもできますし、昔のテントのように三角テントのように張ることもできます。
一般的な使い方は、ツエルトの屋根になる部分の両端の紐を、ハンモックのように左右の木や枝に結びつけ、後はツエルトの裾を広げて三角形のスペースを作る方法です。
木々がないときは、持参したストックを利用することもできます。
もしあなたが、一度も普通のテントさえ設営したことがなければ、一度設営してみることをオススメします。
一生使う機会がないことに越したことはありませんが、絶対に必要なエマージェンシーキットの一つです。
クルマのシートベルトですね。
ホイッスル
遭難時に人から見つけやすくしてもらうためのものです。
大声で叫ぶという手もないことはないですが、ほとんど声が届かず、体力もすぐに消耗してしまいます。
ホイッスルなら、最小限の力で済みます。
最近では、ザックのバックルに仕込んであるものもあります。
これは便利ですね。
防水マッチ
ライターがあれば必要ないかもしれませんが、火打ち式のライターは、その部分が水でぬれると着火しにくくなるので、電子ライターのほうがいいでしょう。
ロウソク
これも、ヘッドライトがあれば必要ないかもしれませんが、電池の持ちが心配です。
ビバーク用の少し大きめのロウソクがあると安心です。
アルミブランケット
これはもう絶対入れといたほうがいいです。
安くて軽くて、いざという時は低温から守ってくれます。
ヘッドライト
緊急用でなくても、これも絶対必要なアイテムです。
ただし、登山のたびに通電・点灯のチェックを必ず行ってください。
いざという時点かなかったら、悲しいことになってしまいますからね。
電池式の場合、予備の電池も入れておくといいでしょう。
最近、充電式のものも出ています。
重量やコンパクトさで、個人的にはそちらをお勧めします。
非常食(飲料水を含む)
私の場合、非常食といっても、非常のときだけ食べるというわけではなくて、その登山の全工程の中で、必要な食糧の一部を非常食としています。
その他
登山には行動食もあります。
行動食も、非常食の一部となり得ます。
私の場合、行動食はピーナッツ入り柿の種やナッツ類、そのほかのどちらかというとしょっぱい系米菓子です。
「しゃりバテ」を防いでくれます。
「しゃりバテ」とは、登山中、体内のエネルギーが足りなくなって、突然バテ始めることを言います。
非常食は、インスタントラーメン・フリーズドライ食品(アルファ米・パスタ)などです。
ただし、簡単な調理器具があることが前提です。(コンパクトガスストーブ、鍋など)
注:災害時の定番「缶詰」は、すぐに食べられて良さそうですが、重さや空き缶のことを考えると対象外です。
今挙げた非常食は、いつも目的地に到着してからゆっくりと食べるのですが、それまではそれが非常食となります。
当然、上記の非常食の調理には水が必要となるので、目的地に到着するまで、水の残量を考えながら行動します。
実は、持参する水はとても厄介です。
多すぎると重たくなるし、少なすぎるとそれはそれで危機的状況に陥ることになります。
そのほかにも、レインウェアなども緊急時の必須アイテムと言えるかもしれませんが、以前にご紹介しましたので、今回は割愛しました。
ちなみに、非常食や水以外の小物は、写真のようにひとまとめにして巾着袋に入れ、ザックの一番底に入れておきます。
絆創膏や頭痛薬などの医療品も必要に応じていっしょに入れておけば万全です。
ただし、経年劣化には注意してください。
どうでしょうか、大変だと思ったでしょうか?
以外にたいしたことではないと思ったでしょうか?
山登りする人が大げさなザックを背負っている理由がわかったでしょうか?
いずれにせよ、使わないに越したとこはありません。
保険のつもりで毎回ザックに忍ばせておきましょう。